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日本の国土に対する森林の比率はフィンランドに匹敵する世界有数の森林国です。それなのに使用する木材の80%以上を海外から輸入しているいびつな産業構造の国です。これが様々な所で問題になっています。
高度成長期には山に植えた木が育っていなく莫大な需要を輸入に頼ったのかもしれません。が、かつては違法伐採が海外では横行しておりそれを安く仕入れていた日本はある意味それに加担していたとも言えます。
しかし、今では森林保護の制度が行き届き決して海外の木材は安くありません。そして今日の日本では植林した森が60年を経て伐採期に入っています。

構造材は家の骨格

土台はヒバか檜、柱は杉か檜、梁は小梁は杉で大梁は松、構造に適した無垢材の木を使う事は決して高価ではありません。現在の輸入材の多くは集成材です。それも本来は構造材には向いていない柔らかいスプルス材などを集成した(接着剤で成形する材木)ものです。集成材は大梁で大断面が必要なときに松を集成したものは使います。しかし、柱や小梁に使う必要はまったくありません(ましてスプルス材は)。無垢材は濡れさえしなければ100年も200年も健全でありつづけます。国産無垢材と輸入の集成材で値段差がどのくらいあるかと言うと実はさほど違いはありません。構造材の値段自体、総工費のうち10%もしないのです。大量に家を建てるハウスメーカーではそのわずかな差の足し算が大事かもしれませんが、建主としてはきちんとした材料を使うことを優先すべきです。なぜなら構造材は人間で言えば骨格なのです。丈夫で長持ちする骨は家にとっての健康の基本です。
 

水を大切にの本当の意味

富士北山.jpg

陽が差し込み下生えが茂る森が健全な森です。鬱蒼として人が入れない森は荒廃してしまいます。

「水を大切に」というのは極論すると節水ではありません。日本は降水量が豊富で水は循環していくものです。降った雨を蓄え地下水や川や湖に除々に水を給水するのが山です。山から流れてくる水を上下水道というインフラで水を供給するのです。特に都市部では高度浄水処理をされたミネラルウォーターより綺麗な水が蛇口から出てきます。こんな素晴らしい国は世界にも稀な国です。
上下水道というインフラとともに山の環境を守ることが「水を大切に」の本当の意味です。山の森は60~80年ごとに伐採と植林、そして間伐や枝打ちといった手入れを行う事で健全に保たれます。手入れを行わない森は、鬱蒼として下生えが育たなくなり、荒れて水で土がえぐられ保水力がなくなっていきます。
山の手入れは林業がきちんと成り立つことで可能になります。それが国土を豊かに保ち水を豊かに循環させる源になるのです。国産の木を使うことで山の環境と水資源を守ることができます。